【記事】第16回 推計年収別世帯数データ
推計年収別世帯数データは、国勢調査の世帯数データと住宅土地統計調査の年収階級×住宅の所有形態別世帯数データを用いて、任意の地域にそれぞれの年収別に世帯がどれだけ存在するかを推計して出しています。国勢調査で世帯ごとのおおよその年収は把握できていると思われますが、あくまで統計用の調査なのでそのまま国が出すこともなければ、データベンダーも手に入れることはできません。
ただし、さまざまな統計調査などをかけ合わせれば推計でおおよその年収ごとの世帯数を出すことは可能です。
□住宅土地統計のデータ内容
住宅土地統計では、市区町村ごとに住宅の所有形態ごとに世帯数の統計を出しています。市区町村ごとなのでかなり粒度としては粗く、このままでは地域特性把握や商圏分析のデータとしては扱うのが難しい状態です。
持ち家 | 公営の借家 | 公社の借家 | 民営の借家 | 給与住宅 | |
300万円未満 | 13,060 | 210 | 430 | 25,250 | 250 |
300~500万円 | 11,180 | 60 | 400 | 10,950 | 850 |
500~700万円 | 6,530 | 20 | 120 | 6,210 | 590 |
700~1000万円 | 6,560 | 0 | 0 | 3,120 | 700 |
1000~1500万円 | 3,590 | 0 | 0 | 1,600 | 450 |
1500万円以上 | 2,140 | 0 | 0 | 330 | 80 |
□国勢調査の基本統計や地域メッシュ統計のデータ内容
一方で国勢調査の方では、字ごとあるいはメッシュごとに住宅の所有形態ごとに世帯数の統計情報が公開されています。
持ち家 | 公営・公社の借家 | 民営の借家 | 給与住宅 | 間取り | |
札幌市中央区〇〇1丁目 | 133 | 0 | 32 | 5 | 4 |
この2つのデータ構造を見てなんとなく想像がつきましたでしょうか?
おおよその構成比を用いて、字レベルやメッシュレベルでの年収階級別の世帯数を推計することができます。もちろんこの中にはデータがそもそもないエリアが存在していたりします。またデータ値が小さすぎて秘匿されているところもあります。おおよそのこの手の推計年収というジャンルのデータを取り扱っているベンダーさんは、なるべく現実世界に近い形で補ってくれていると思われます。(各社の細かなノウハウがあるはずです。)
□推計年収別世帯数の地図表示例(年収500万~700万世帯数)
年収というと店舗周辺のエリアの潜在的な購買力に直結するデータであり、割と興味を持たれる方も多いです。データがどういった形で加工されているかの背景をちょっとだけ紹介しました。ご質問などがあればお気軽にお問い合わせください。
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