【記事】第7回 購買データの種類
購買データ(正確に言うと購買履歴データ)には様々な種類が存在します。おおよその分類としましては、POS(いつ何が売れたのか。人の属性までは分からない)、ID-POS(POS+誰が買ったか)、レシート(家計簿アプリなど)、共通ポイントや会員カードなどのプラットフォーム統合データなどが存在します。それぞれの特徴を説明していきます。
□POSデータ
購買データの中で最も長く存在しているデータではないでしょうか。店舗での売上時に購入された商品と購買時間を記録して、いつ何が売れたのかを把握します。小売業ではほぼPOSデータが存在しているはずです。過去の購買履歴から、どの商品をどれだけ補充していくかの判断をします。
□ID-POSデータ
POSデータに買った人の属性までついているデータです。購買者の住んでいる地域、性別、年代などが一般的な属性です。一昔前はよくドラッグストアのチェーン店でポイントカードなどを発行しているのを見かけましたが、購買時にポイントを付与することで逆に購買者の属性と購買日時・商品などを把握することで、売れ筋の商品や今後の仕入れるべき商品の品定めなどを行います。
□プラットフォーム統合データ
POSデータが1つの法人内にとどまっていたのに対し、共通のポイントカード、ショッピングモールの会員カードなど、法人や業態を横断して購買履歴を把握することが可能となります。非接触型ICカードなどが主流でしたが2019年ごろから競争が過熱したスマホ決済も大枠ではこのプラットフォーム統合データに該当することでしょう。
この統合データの先駆けは、カルチャ・コンビニエンス・クラブが展開するTポイントです。Tポイントカードの利用者が、提携先のお店でいつ何を購入したのかを分析して、レポートを提供することで各企業は自社の商品やサービスの改善などに役立てています。
ただし、ポイントカード自体もここ数年は競争が激化しており、また、最近のスマホ決済も言ってみれば戦国時代の様相です。
□家計簿データ
プラットフォームデータも共通ポイント外の購買に関しては、一気通貫した購買行動の把握ができませんでしたが、この家計簿データでは法人や共通ポイントとは別に把握することができます。入力するタイプのものもあれば、レシート撮影をしてクラウドへ送信するタイプのものなどが存在します。(※ mapDISCOVERY のオプションサービスであるお買い物レシート統計はレシート撮影型です。)
購買データの種類 | 特徴 |
POSデータ | 1組織内での商品の売れ行き(購買時間と購買商品)をつかめる。 |
ID-POSデータ | 1組織内での商品の売れ行き(購買時間と購買商品)と消費者(年代、性別、居住エリアなど)をつかめる。 |
プラットフォーム統合データ(ポイントカード) |
ポイントカードの提携先企業間での商品の売れ行き(購買時間と購買商品)と消費者(年代、性別、居住エリアなど)をつかめる。 |
プラットフォーム統合データ(スマホ決済) | スマホ決済の提携先企業間での商品の売れ行き(購買時間と購買商品)と消費者(年代、性別、居住エリアなど)をつかめる。ケースバイケースですがスマホ提携時の行動範囲も手段によっては取得可能です。 |
家計簿データ | 提携先企業間に関係なく商品の売れ行き(購買時間と購買商品)と消費者(年代、性別など)をつかめる。 |
データの取得方法、データ数、特長などさまざまですので、まずは、購買データを分析するための目的を明確に定めて、それぞれの特徴を活かしたデータの分析をするのが最善策です。必ずしもデータが多ければよい、というものでもなく、それぞれの質も加味したデータ分析をすべきである、というのが著者の考えです。
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